近年、メタボリックシンドローム(代謝症候群)が大きな問題となっています。
メタボリックシンドロームとは、内臓脂肪型肥満を基本に、高血圧、高脂血症(血液中のコレステロールや中性脂肪が異常に増えた状態)、糖尿病が併発している状態のことです。
メタボリックシンドロームを放っておくと、動脈硬化が急速に進行し、命にかかわる心臓病や脳卒中などの病気を引き起こす危険度が高くなるので、メタボを予防するためにも内蔵脂肪はできるだけ貯めないように生活習慣を改善してしてくことが大切となってきます。
ところで、メタボの原因となる内臓脂肪が身体の中に溜まってしまうと、なぜ高血圧や講師血症になってしまうのでしょう。
内臓脂肪から放出されるTNF−αという物質は、糖を消費させるインスリンの働きを妨げて糖尿病を招きやすくすると考えられています。
一方、内臓脂肪が蓄積すると、脂肪の燃焼を促したりインスリンの働きを助けたりする、アディボネクテンという血書玉のホルモンが血液中から減少します。アディポネクテンには、傷んだ血管壁を修復する働きもあるので、このホルモンが減ると動脈硬化の進行が著しく早まってしまうのです。
国は、医療費削減の政策として、40歳〜75歳までも人にメタボ検診をするよう義務づけました。
いつまでも健康でいるためには、日頃のちょっとした心掛けが重要となってきます。
メタボ検診をいい機会ととらえ、お腹周りが気になりだしたら、10年後20年後のためにも、今から少しずつでも生活習慣を改善するよう努めていきましょう。